胸の中には
ただひとつだけ
祈りがあった
乾く喉を掻き毟るように
願えども願えども
それはとうに天つ日に溶け
夢に消え夢に見る
幽玄の際を出で
手折る花零れて
竦む足
逃げ場なく
立ち尽くす独り
遠くより聞こゆるは
闇の声呟き
苦しみの現し世に
背を向けて独り